水疱瘡とは?

水疱瘡は、子どもがかかりやすい病気として知られていますね。
よく知られている病気ですが、実は感染力が強く、赤ちゃんが発症した場合は死亡するリスクもあります。
大切な家族を守るためにも、水疱瘡の正しい知識を身に付けましょう。

そもそも、水疱瘡とはどのような病気なのでしょうか。
水疱瘡は水痘帯状疱疹ウイルスと呼ばれるウイルスに感染して発症する病気です。
ウイルスは患者のくしゃみや咳で空気中に飛び散ったウイルスを吸い込む飛沫感染、患者がウイルスのついた手で他の人に触って体内に入る接触感染、空気中に漂っているウイルスを吸い込む空気感染の3つの経路から感染します。

このため家族のうちの1人が感染すると、他の兄弟などの家族にも感染することが多いので注意が必要です。
また、ほかの子どもに感染しないように、医師から登校許可がでるまで保育園や幼稚園は欠席しなければいけません。

ウイルスに感染すると、2週間程度の潜伏期間を経て症状が現れます。
水疱瘡の症状は発熱後、赤い発疹がからだのあちこちに次々と出現します。
発熱は3、4日程続き、けん怠感や食欲不振、頭痛などの症状も現れます。
発疹は水ぶくれになります。発疹や水ぶくれはとてもかゆいので、子どもが掻きむしってしまうことも多いのですが、掻きむしるとそこから雑菌が入って跡が残ることがあります。
なるべく掻きむしらないようにさせましょう。
水ぶくれは、3~4日後から徐々にかさぶたへと変わり、1週間程度で全身の水ぶくれがかさぶたになります。
その後、全てのかさぶたがはがれるのに3週間程度かかります。
かさぶたがすべて剥がれてきれいになったら、水疱瘡は完治したことになります。

自宅でのケア

子どもが水疱瘡になったら、掻きむしらないようにさせることが大切です。
子どもの爪を短く切ったり手袋をさせたり、お医者さんから処方された薬を塗ってかゆみを和らげてあげましょう。

そして発疹や水ぶくれから雑菌が入って二次感染を発症させないように、シャワーで清潔に洗いましょう。
お医者さんから許可がでるまでは、湯船につからずシャワーだけですませます。
体を洗うときはゴシゴシこすらずに、石けんを十分に泡立ててやさしく洗ってあげましょう。

水疱瘡の予防には、水痘ワクチンの予防接種が最も効果的です。
万が一水疱瘡にかかっても、予防接種を受けていると重症化を防げます。
2014年から定期接種の対象となり、1~2歳の子どもは無料で予防接種が受けられるようになりました。
1歳のお誕生日が過ぎたら、予防接種を受けることをおすすめします。

というのも、水疱瘡は重症化すると合併症を併発することがあるからです。
合併症には肺炎や気管支炎、熱性けいれん、肝炎、脳炎などが報告されています。

水疱瘡で発疹が膿んできた、ぐったりとしている、名前を呼んでもすぐに反応しない、4日以上発熱が続くといった症状が出たときはすぐにお医者さんに診てもらいましょう。