夜遅くまで起きている子どもを寝かせるコツ
3歳になって子どもの眠る時間が遅くなってきた
3歳くらいの子どもの睡眠時間は1日に約10〜12時間です。個人差がありますので、子どもの睡眠時間が必ずしも同じであるとは限りません。3歳くらいの子どもの場合は、昼寝時間が長すぎると夜の寝付きが悪くなる傾向があります。また、寝る時間帯も個人差がありますが、一般的に夜8時から10時の間に寝かせる家庭が多いです。規則正しい生活リズムを作り、寝る時間を一定にすることで、子どもを健康的に成長させられるでしょう。
3歳児の理想は夜8時までに寝るのがベスト
3歳の子どもの理想は、朝7時に起きる場合、8時ごろに寝かせるのがベストです。3歳くらいの睡眠時間は、昼寝を含めて10~13時間ですが、子どもの睡眠は個人差や不安定な場合もあります。あまり神経質に考え過ぎず、子どもの発達に合わせた対応を心がけましょう。子どもが十分な睡眠をとることで、体調や発達にも良い影響があります。
睡眠不足は子どもへどんな影響がある?
記憶力や集中力の低下
子どもの成長において、記憶力や集中力はとても重要な能力です。ですが、睡眠不足になるとこれらの能力が低下し、子どもの成長に悪影響を与えてしまいます。
例えば、保育園や幼稚園での遊びや学習にやる気がなくなり、何もせずに1日をダラダラと過ごすことがあるかもしれません。そういった状態では、子どもは自分の能力を上手く発揮することができなくなってしまいます。3歳くらいの脳や体の成長は著しく、記憶力や集中力の低下が続く場合は今後の成長の影響が出てしまうかもしれません。
不機嫌状態が続く
睡眠不足が原因で、イライラしたり怒りっぽくなったりすることがあるので、しっかり睡眠をとらせてあげることが大切です。
イヤイヤ期の症状と被る部分があり分かりにくいですが、原因はイヤイヤ期ではなく睡眠不足という場合も。機嫌がいいときの睡眠時間や就寝・起床タイミングを確認して継続してみると機嫌がよくなっていくでしょう。
体調を崩しやすくなる
しっかり眠れてないと風邪をひきやすくなったり、自律神経のバランスが崩れて具合が悪くなったりする場合があります。免疫力が下がってしまうため、ホルモンバランスが崩れて疲れやすくなったり、ウイルス感染などの合併症を引き起こしやすくなったりします。
子どもの睡眠サイクルを知っておくと寝かせやすくなる
乳児期と比べて幼児期前半では、長く眠るようになりますが、しっかり寝ているからと油断は大敵。子どもは深い睡眠と浅い睡眠の波が浅く、ちょっとした物音や振動でも目覚めやすいです。睡眠の波の狭間で刺激があると目を覚ましてしまうため、そのタイミングを避けるようにしましょう。
3歳頃の睡眠サイクルはおおよそ75分程度で、深い眠りに入る前に刺激があると30分以内に起きてしまうことがあります。眠りについてから20~30分経ったころに最も深い眠りに入るため、そのタイミングで抱っこからおろしたり、添い寝から離れたりすると目を覚まさずしっかり眠ってくれます。
睡眠の深度は人それぞれなので、寝返りなどの動きがあるタイミングを避けて、ぐっすり眠っているタイミングを見定めてみましょう。
寝るのが遅い3歳児を「早く寝かせるコツ」
夕方は昼寝をさせない
お昼ご飯のあとに昼寝した場合は3時までに起こすようにしましょう。夜8時~9時頃に寝かせる場合、あまり遅くまで昼寝してしまうと夜眠れなくなってしまいます。普段は昼寝しているのに、急に昼寝をやめて寝かさなくすると機嫌が悪くなってしまったり、調子がくるったりするため子どもにあわせて少しずつ調整していきましょう。遅めに昼寝していた子を早く寝かすのは難しいと思いますが、朝起きる時間を調整することで、遅めの昼寝を避けて、夜は早く眠れるようになるでしょう。
もし夕方寝てしまった場合は起こすタイミングに気をつけてください。
子どものレム睡眠の時を狙って声をかけることがポイントです。睡眠周期は60分~80分ほどなので、このタイミングにもぞもぞと動いていたり、寝返りをうっていたりすると、眠りが浅くなっているサインです。この時に声をかけることで、スッキリと起きてくれるかもしれません。子どもの睡眠サイクルをチェックして起きましょう。
生活リズムを保つ
日常的に同じリズムで過ごすことが大切です。親としては休日くらい…と寝溜めをしたくなってしまいますが、平日と同じ生活リズムを保つようにしましょう。親も生活リズムを一定に保つことで、子どもにとって安定した生活を送ることができます。
特に、朝イチに日の光を浴びるとセロトニンというホルモンが分泌されて、覚醒や気分を安定させる働きがあります。また、セロトニンは体内時計のリセットにも関わっており、眠りの質を改善するのに役立ちます。体内時計は、生体リズムをコントロールするタイマーのようなもので、朝に日の光を浴びることでリセットされ、夜にはメラトニンというホルモンが分泌されます。メラトニンは、眠りを促進する作用があるため、朝イチに日の光を浴びることで、体内時計を正しいタイミングでリセットすることができ、夜にはより質の良い眠りを得ることができるとされています。朝の日光を浴びることが子どもの健康的な睡眠の習慣を促すうえで重要です。
午前中や昼間に体を動かす遊びをする
昼間にたくさん体を動かすことは、子どもたちがよく眠れるようになるので、とても重要です。平日は幼稚園や保育園でたくさん遊ぶ機会があるかもしれませんが、休日は家で過ごす時間が多くなることもありますよね。そんな時は、フィットネスゲームや動画を使って、家の中でも子どもたちと楽しく運動しましょう。激しい運動をすると、体温や心拍数が上がり興奮状態になります。この興奮状態が落ち着いてきたタイミングが睡眠に入りやすくなるため、タイミングを見誤ると今寝ちゃった?という時間に寝てしまうことも。家の中で激しい運動が難しい共同住宅の場合は、ストレッチや簡単な筋トレで体を動かすのがおすすめ。大人も子どもも健康的になり、しっかり睡眠もとれるようになるでしょう。
親が寝たふりをする
絵本の読み聞かせやトントンで寝かしつける方法もある一方、最終手段として「寝たふり」をする方法もあります。
寝たふりは、子どもに寝る時間を刷り込むことができるため、一定のルーティーンができている場合は効果的です。しかし、ママ自身が一緒に寝落ちしてしまうこともあるため、その後に残っている家事や仕事がある場合は注意が必要です。
家族みんなで寝る体制に入る
子どもを寝かせてから残りの家事をしたいお母さんは多いと思いますが、一緒に寝てしまうのがおすすめ。
子育てや仕事で忙しくても、早めに寝ることで質の高い睡眠をとれます。特に、子どもと一緒に夜9時ごろに寝ると、深い眠りにつけるので気持ちよく早起きができますよ。残った片づけや自分一人の時間も、子どもの邪魔が入らないのでゆっくりできます。朝が苦手な人でも、真夜中の授乳経験から早起きに慣れている場合があります。早寝早起きを習慣にすることで、子育ても仕事も頑張れますよ。
寝かしつけのルーティーンを決める
手足のマッサージが好きな子どもは多い傾向です。赤ちゃんの時にボディマッサージをしていた場合は、大きくなってきても「やってやって」と言ってくる子どもも多いのではないでしょうか。
手足には全身に作用するツボが集中しているため、体の血流が良くなり眠りの質が向上します。赤ちゃんも子どもも大人に触られることが好きなので、手足のマッサージを習慣化すると良いでしょう。ただし、マッサージの強さには注意が必要で、子どもが不快に感じるような場合はすぐにやめましょう。毎晩同じ時間にマッサージをする習慣をつけると、安心して眠ることができるようになります。
お腹トントンやよしよしするのもルーティン化できれば、布団に入って落ち着いたころにお腹トントンやよしよしが始まればだんだんと眠るモードへ入って行くのでおすすめです。
心地いい温度をキープ
子どもは大人よりも暑さを感じやすいです。大人が少し暑いなと感じるとき、子どもはとても暑い状態になっています。冷房や扇風機を上手く使って、少し涼しいかなという温度にしておくと、子どもが眠りやすい温度になっています。ただ冷房をつけている場合は風が直接当たらないように注意しましょう。冷房と一緒に扇風機を使うことで、室内の空気を循環させ、冷えすぎを防ぐことができます。室内の温度だけでなく、湿度にも注意が必要です。高すぎる湿度や低すぎる湿度は、体調にも影響を与えるため、快適に感じる湿度範囲である50~60%に調整するようにしましょう。また、湿度調整には加湿器や除湿器を活用することもできます。夏の快適な睡眠環境を整えるために、冷房と湿度調整を上手に使い分けるようにしましょう。
子どもの周りの環境を静かで落ち着いたものに変えることも重要です。寝る時間に近づくにつれて、テレビやゲーム機、スマートフォンなどの画面から目を離し、本や音楽などのリラックスできるものに変えましょう。子どもと一緒にリラックスする時間を作ってあげることも、質の良い睡眠を促すことができます。お風呂に入ってから絵本を読んだり、静かに会話を楽しんだりすると、子どもの心をリラックスさせて眠りに付きやすくなることも。日中はできるだけ体を動かす遊びをしたり、寝る前は静かで落ち着いた環境でリラックスする時間を作ったり、子どもが眠りたくなるような状況を作っていくことが必要です。
子どもの成長のために早く寝かせたいという場合も、子どもを寝かしつけてから色々やりたいというお母さんも、子どもと一緒に寝てしまうと意外と子どもも早く眠るようになって、早起きもできるようになっていくでしょう。子どものルーティーンだけでなく、親のルーティーンを見直してみるのもいいかもしれません。